中国で地下鉄に乗る際、Alipay(アリペイ、支付宝)の出行で QRコードを発行して、地下鉄に乗る方が多いです。Alipayと並んで人気の高いWeChat(微信)でも同様のことができます。
利用登録には、中国の身分証番号が必要になる場合も多く、外国人(日本人)には、敷居の高いものとなっています。
この敷居を少しでも下げて、WeChat(微信)でQRコードの乗車券を発行する方法を紹介します。
利用登録の方法は、都市ごとに様々です。
ここで紹介する方法は、すべての都市に通用する方法ではありません。
- WeChat Payの決済方法を利用できる方
- 中国の身分証、中国の携帯番号を持っていない方
- WeChatで地下鉄に乗りたい方
- できるだけAmexカードで決済したい方(AlipayはAmexで決済できません)
- iPhoneユーザー(iPhoneの画面で説明しているため)
はじめに
この記事で紹介する方法で、地下鉄用QRコードが発行できた都市は、次のとおりです。
中国全ての都市を試したわけではなく、大都市中心に試してみた参考例です。
バスのみ利用可能な都市は、除外しています。
- 武漢
- 上海
- 杭州
- 蘇州
- 重慶
- 深圳
じつは、上海公共交通も例に漏れず、利用登録には、中国の身分証番号入力を求められます。

登録を進めていくとこのような画面が表示され、中国の身分証入力が要求されます
この時点で外国人(日本人)は、万事休すです
しかし、上海の場合は、武漢の利用登録をすることで、この画面が表示されなくなることがわかりました
武漢の利用登録画面では、パスポートに対応しています
武漢の利用登録を行うことで、上海の身分証入力が省略できることがわかっています
北京市、ハルビン市などは、WeChat(微信)、 Alipay(アリペイ、支付宝)ともに中国の身分証番号や、中国の携帯番号が必要となります。
武漢の利用登録を行なっても、上海のように身分証入力画面が省略されることはなかったので、QRコードでの乗車は諦めたほうが良さそうです。
Alipay(支付宝)やWeChat(微信)で地下鉄用QRコードが発行できない場合は、つぎの方法をおすすめします。
- WeChat、Alipayを使って地下鉄の券売機で地下鉄の切符を購入する
以前は、券売機前には長蛇の列ができていましたが、キャッシュレスが進んだため、現在は券売機に並ぶ人が少ないので、割り切って券売機を利用する手もあります - 全国共通交通マークの入った交通カードを地下鉄の駅で購入しておく
交通連合(CHINA T-union)加盟の地下鉄で利用できます
北京、ハルビン、広州、南京、厦门(アモイ)、大連、天津、深圳などで利用可能
交通連合に加盟していても、武漢のようにバス、長江連絡船しか使えない場合があります
Alipay(アリペイ、支付宝)で 地下鉄用QRコード(乗車券)を発行して、地下鉄に乗る方法については、次の記事のご覧ください。
武漢通を使ってパスポート番号を登録する方法
上海の身分証入力を回避するために、まず、武漢通の利用登録を行います。

「自分」をタップした後、「サービス」をタップします

サービスの下の方にある「Mobility」をタップします

「公交地鉄」をタップします

左上の都市が、武漢市になっていない場合は、表示されてる都市(ここでは、「上海巿」)をタップします

都市の一覧が表示されるので、武漢市をタップします

利用登録できるカードが表示されます
「武漢通」は、地下鉄、バス両方にたいおうしているので、「武漢通」をタップします

「去开通」をタップします

日本の携帯番号を選択します
中国の携帯番号を持っていなくても、利用登録できます

武漢市の場合は、身分証の横に「^」が表示されますので、ここをタップします
すると、「护照」(パスポート)が、選択できますので、「护照」を選択して「OK」をタップします
次の画面では、次のように入力します
入力例です
姓:YAMADA(パスポートと同じ姓)
名:TARO(パスポートと同じ名前)
护照:TF1234567(パスポート番号を入力)

「同意」にチェックして、「立即开通」をタップします

「扣费方式」で、クレジットカードに変更できます
ここでは、身分証入力回避ために武漢通を開通させていますので、このまま「开通」をタップします

無事、利用登録が完了しました
「完成」をタップしてこの画面を終了します

武漢通のQRコードが表示できるようになりました
上海公共交通の登録方法
武漢通の利用登録が完了したら、上海虹橋交通の登録では、中国の身分証番号登録画面が回避できたはずなので、上海の登録を進めます。

「自分」をタップした後、「サービス」をタップします

サービスの下の方にある「Mobility」をタップします

「公交地鉄」をタップします

左上の都市が、上海市になっていない場合は、表示されてる都市(ここでは、「杭州巿」)をタップします

上海市の「去乘车」をタップします

「同意」にチェックして、「立即开通」をタップします

扣费方式の「>」をタップして、決済方法をクレジットカードに変更します
登録してあるクレジットカードが表示されるので、その中から好きなカードを選択します
ちなみに「零钱」とは、WeChatのおサイフです
中国の銀行口座を持っている場合は、このお財布にチャージすることができます

クレジットカードに変更する際、WeChatに登録している6桁の支払いパスワードの入力が求められます

クレジットカードに変更できたら、「同意」にチェックして「开通」をタップします

無事、利用登録が完了しました
「完成」をタップしてこの画面を終了します

中国の身分証入力を回避して、上海公共交通のQRコードが表示できるようになりました
決済用カードの変更方法
上海公共交通の登録では、途中で決済方法をクレジットカードに変更しました。
武漢通の登録では、変更していませんので、後から決済方法をクレジットカードに変更したい場合の手順を紹介します。

サービス画面から「ウォレット」をタップします

Wallet画面の下部にある「Payment Settings」をタップします

「Password-Exempt Pay」をタップします

免密支付の画面が表示されます
免密支付とは、決済ごとにパスワード入力を省略する設定です
「武漢通微信免密支付」をタップします

扣费方式の「>」をタップして、決済方法をクレジットカードに変更します
登録してあるクレジットカードが表示されるので、その中から好きなカードを選択します
クレジットカードに変更する際、WeChatに登録している6桁の支払いパスワードの入力が求められます

クレジットカードに変更できました
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回、読者の方からWeChatのQRコードで地下鉄に乗る方法についての問い合わせがあったので、この記事を起こすことにしました。
一部の都市については、武漢通の利用登録で中国の身分証入力を回避できたものの、すべて都市に通用するものではなかったのが残念です。
私は、中国の都市交通が、外国人に閉鎖的なのだとは思っていません。
身分証での本人確認しかできないのは、システムの外国人対応が遅れているだけなのだと理解しています。
今後は、少しずつですが、外国人にも優しいシステムに変わっていくものと思いますし、そう期待しています。
最後までお読みいただきありがとうございました。
WeChatにクレジットカードを登録する方法については、つぎの記事をご覧ください。
Alipay、WeChatのQRコード決済で、エラーになる場合の原因と対処法です。

コメント