ブルーインパルスの撮影時に使用していた機材について紹介しています。
入門者がブルーインパルスを撮影するために最低限どのような機材を揃えればいいのか、私の事例をご紹介します。
私の使用した機材は、はっきり言って安価なカメラですが、レンズだけはこだわっています。
プロの方の機材と比べると貧弱ですが、このくらいの機材でも、ブルーインパルスの撮影はある程度できるというのがご理解いただけるとうれしいです。
次の記事に掲載したブルーインパルスの写真を撮影した機材についてこの記事で紹介しています。
航空祭で使用した撮影機材概要
ブルーインパルスの撮影時で使っていた機材は、次の通りです。
- エアーバンド受信機
- EOS Kiss Digital X(バッテリーグリップ付き)
- EXTENDER EF 1.4x
- EF 70-200mm F2.8L USM
- FinePix F30(すでに手放したため、上記画像には載っていません)
これらの機材について、1つ1つ紹介していきます。
Canon EOS Kiss Digital X
EOS Kiss Digital Xは、コロナ以前の航空祭で使用していました。
撮像素子が、APS-Cのため、、レンズ焦点距離を1.6倍にすることができます。
EXTENDER EF 1.4xを連結することで、70mm-200mm F2.8L USMの焦点距離を156-448mmのズームレンズにすることができます。
EOS Kiss Digital Xを選択したのは、カメラ重量が軽いこと、レンズ焦点距離を1.6倍に延ばすことができる点でした。
ブルーインパルスの撮影では、望遠レンズが必須となりますので、カメラ本体が軽くて、しかも、APS-Cの特性による焦点距離1.6倍にできることは魅力的でした。
できれば、連写性能がもう少し高いと良かったのですが、その点が残念でした。
併せてバッテリーグリップ(BG-E3)を使用していました。
これを使用することでバッテリーを2個入れることができ、撮影時のバッテリー切れを防止することができます。
せっかく航空祭に行ったのに撮影途中でのバッテリー切れは最悪なので、バッテリーグリップを使っています。
EOS Kiss Digital Xは、ボディ重量が軽いため、望遠レンズを装着した際、不安定になりがちです。
バッテリーグリップを装着することでグリップの安定感を保つ効果も期待できました。
EOS Kiss Digital Xの仕様(スペック)
EOS Kiss Digital Xは、2006年に入門機としての位置付けで発売されましたが、AF精度とスピードは、飛行する航空機のスピードを十分追随可能な性能を有していました。連写性能が入門機の域を出ていないのが、残念でした。
カメラ形式 | ストロボ内臓 デジタル一眼レフレックスAF・AFカメラ |
記録媒体 | CFカード(タイプI、II準拠) マイクロドライブ使用可 |
撮像画面サイズ | 22.2×14.8mm |
シャッター形式 | 電子制御式フォーカルプレーンシャッター |
シャッター速度 | 30〜1/4000、B、 X接点 1/200 |
セルフタイマー | 電子制御式 約10秒 |
形式 | ペンタダハミラー使用アイレベル式 |
視野率 | 上下約95%、左右約95% |
倍率 | 0.8倍(50mmレンズ・∞・-1dpt) |
アイポイント | 21mm |
視度調整範囲 | -3.0〜+1.0dpt |
測光方式 | 35分割TTL開放測光(評価測光、部分測光、中央部重点平均測光 |
測光範囲 | EV1〜20(常温50mm F1.4 USM使用・IS100相当) |
露出制御方式 | プログラムAE、シャッター優先AE、 絞り優先AE、自動深度優先AE、全自動モード、マニュアル露出、E-TTL II自動調光 |
イメージセレクト | ポートレート、風景、クローズアップ、スポーツ、夜景ポートレート、ストロボ発光禁止 |
ISO感度 | ISO 100〜1600(1段ステップ) |
露出補正 | 1/3、1/2段 ±2段(AEB併用可能) |
AF制御方式 | TTL二次結像位相差検出方式 |
AF測距点切り替え | 自動選択、任意選択 |
測距点 | 9点 |
AF測距輝度範囲 | EV-0.5〜18(常温・ISO100相当) |
AFフレーム選択 | ワンショットAF、AIサーボAF、AIフォーカスAF、手動(MF) |
レンズマウント | キャノンEFマウント(完全電子制御方式) EFレンズ、EF-Sレンズ(表記焦点距離の1.6倍) |
撮像素子形式 | 高感度・高解像度大型単板COMSセンサー |
画素数 | 約1010万画素(総画素 約1050万画素) |
記録フォーマット | DCF2.0 |
画像タイプ | JPEG、RAW(12bit) |
色空間 | sRGB、Adobe RGB |
ホワイトバランス | オート、太陽光、日陰、くもり、白熱電球、白色蛍光灯、ストロボ、マニュアル |
連続撮影速度 | 自動巻き上げ(最高約3コマ/秒) |
連続撮影可能枚数 | JPEG(ラージ、ファイン) 約27枚、RAW 約10枚、RAW+JPEG(ラージ、ファイン) 約8枚 |
内蔵ストロボ | リトラクタブルオートポップアップストロボ ガイドナンバー 13(ISO100、m) 焦点距離17mmをカバー |
液晶モニター形式 | TFT式カラー液晶モニター 2.5型 約23万画素 |
液晶モニター表示言語 | 15言語 |
サイズ (mm) | W126.5 x H 94.2 x D 65 |
重量 | 510g(本体のみ) |
発売 | 2006年9月 |
メーカー | キャノン株式会社 |
富士フイルム FinePix F30
富士フイルム FinePix F30は、ブルーインパルスのバーティカルキューピットの撮影に使用しました。
バーティカルキューピッドは、大空にスモークで大きなハートマークを描くので、望遠レンズでは画面に収まりません。
焦点距離 35mm程度(35mm換算)のレンズで撮影ができる機材を持っていく必要があります。
メインカメラを望遠ズームから標準ズームに交換する時間はないですから、もう一台カメラを待機させておく必要があります。
その後発売された富士フイルムのX-Seriesは、フィルムシミュレーションが装備されていますが、X-Series発売前のコンパクトデジカメの発色もとても素晴らしいものでした。
この頃、フィルムシミュレーションの開発が裏で進んでいたのだと想像します。
ちなみにFinePix F30は、すでに手放しております。
Canon EF 70-200mm F2.8L USM / Extender EF 1.4x
ブルーインパルスなどの航空機を撮影するにあたり、AFスピードは重要なファクターです。
カメラとレンズどっちにお金をかけるべきかという質問には、迷わずレンズにこだわる方が良いとお答えします。
70-200mm F2.8L USMは、発売当初からAF速度が高速だという評価でした。
このUSMレンズは、マニュアルでフォーカスを微調整することができるのも安心感があります。
EXTENDER EF 1.4xは、メインレンズのF値を1絞り落としますので、F2.8のレンズに連結した場合、F値は、F4になります。風景写真ではなく、航空機の写真なので、F値が1段下がってF4になるのは許容範囲です。
エアーバンド受信機
航空機撮影マニアの方は、このようなエアーバンド受信機をお持ちだと思いますが、私もブルーインパルスの撮影には持参していました。
ブルーインパルスの展示飛行では、「スモーク オン」などといった交信を聞くことができます。
スモークが出る前に、「スモーク オン」という交信を聞くことができるので、ズームを引いて準備するなど余裕のある撮影動作が可能になります。
私が持っているVR-150は、すでに販売終了になっています。
最近のエアーバンド受信機で人気があるのは、アイコム IC-R6です。
IC-R6は、入門機でありながら、受信感度、AGC特性などが優れており、特筆すべきはスキャン速度が毎秒53チャンネルという驚異のスペックです。
エアーバンド受信機の購入を検討される方は、次のポイントで機種比較することをおすすめします。
- 受信感度
- AGC特性
- スキャン速度(サーチ速度)
- 電池の持ち時間
- 大きさ、重量
撮影情報
私が今までブルーインパルスを撮影した時の撮影情報を参考までに紹介します。
カメラ性能、レンズ性能により撮影時の選択は、変わってくると思います。
- 撮影モード:シャッタースピード優先
- シャッター速度:1/500〜1/1000
- ISO感度:ISO 400〜800
EOS Kiss Digital Xは、ISO800くらいまでが画質低下が少ないレベルといわれています
カメラ性能により上限は変わると思います - AF測距点:中央
EOS Kiss Digital Xは、AF精度の高いクロスセンサーが中央部のみなので、中央部を多用する方が良いです
カメラ性能により使い方を工夫すべきポイントです - 画像形式:JPEG
EOS Kiss Digital Xの場合、JPEGの場合、連続撮影枚数は約27枚ですが、RAWを選択すると8枚になってしまいます。
高性能なカメラであれば、RAWを選択できると思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ブルーインパルスの撮影では、高価で高性能なカメラ、レンズと卓越した撮影技術が必要だと思われるかもしれません。
プロのように航空機の写真で生活しているなら、その通りなのですが、趣味で楽しむ程度ならさほどお金も技術も必要ないと思います。
実際に撮影した写真は、冒頭に紹介した記事をご覧ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
記事内で説明したアイコム IC-R6です。詳しくは次のバナーから確認してみてください。
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