2022年12月4日、3年ぶりに百里基地航空祭が、開催されました。
ブルーインパルスの展示飛行も行われ、約4万人の来場者(主催者発表)が、ブルーインパルスの高度な操縦テクニックに魅了され、感動の1日を過ごしました。
百里基地へのアクセス、ブルーインパルス展示飛行の課目と合わせて当日の華麗な雄姿を紹介します。
この記事は、航空自衛隊ホームページ、航空自衛隊百里基地ホームページ、百里基地航空祭のブルーインパルス展示飛行中のアナウンスを参考に作成しています。
百里基地へのアクセス
石岡駅までのアクセス
東京から百里基地へのアクセスは、大きく分けて次の3つがあります。
- 自家用車
事前に駐車場の予約が必要です - 電車
常磐線で石岡駅下車
石岡駅からシャトルバスで百里基地を目指します - ツアーバス
東京駅、新宿駅など主要な駅で集合して、バスで百里基地を目指します
私は、当初、ツアーバスでの参戦を試みましたが、新宿駅6:30集合というスケジュールを見て断念しました。
私の家から始発に乗って新宿駅に6:30までに着くのは、厳しかったからです。
いろいろ考えた結果、土浦で前泊し、始発で石岡駅を目指すという計画にしました。
土浦駅から5:48の始発に乗って、石岡駅には6:02に着きますので、シャトルバスにいい感じで乗れると思いました。
結果的には、これが大正解でした。
土浦のホテルは、土浦駅から徒歩8分、5,700円夕食付き、大浴場(というほど大きくないですが)ありというホテルに泊まることができました。
ホテルは、航空祭の5日前くらいに予約しました。
直前すぎて予約が取れないかと思いましたが、キャンセルが出ているようでした。
前泊するのであれば、土浦、水戸がいいと思います。
水戸方面からは、5:45に石岡駅に着く電車もあります。
土浦駅までは、上野駅から、ときわ67号に乗りました。
えきねっとアプリから購入すれば、割引もあり、特急料金 920円で購入できました。
乗車券は、Suica、PASMOでOKです。
常磐線に詳しくない方のために各駅の位置関係がわかる路線図を掲載しておきます。
余談ですが、この路線図は、お気に入りのAffinity Designer for iPadを使って作成しています。
石岡駅から百里基地までのアクセス(シャトルバス)
石岡駅から百里基地までは、関東鉄道のシャトルバスに乗ります。
石岡駅は、改札口が1つしかないので、迷うことはないでしょう。
このように航空祭の案内は、万全です。
バス乗り場まで、このような案内板が、設置されているので迷うことありません。
バス乗り場は、ディズニーランドでアトラクションを待つ時と同じようにぐるぐる回るように並んで進みます。
シャトルバスの料金は、このようなICカード読み取り機にSuica、PASMOなど全国10種類の交通系ICカードをかざして支払います。
往復2,000円です。片道の購入はできません。
バスは、観光バスタイプです。座って百里基地まで移動できます。
百里基地までの所要時間は、約45分から120分です。
私の場合、6時40分にバスに乗ることができて、7時25分に百里基地に到着しました。
この時点で百里基地に入る道路は渋滞が始まっていたので、できるだけ早くシャトルバスに乗ることをおすすめします。
百里基地航空祭タイムスケジュール
当日の航空祭タイムスケジュールを掲載します。
【出典】航空自衛隊 令和四年度百里基地 航空祭パンフレットより
離陸の時を待つブルーインパルス
百里基地航空祭は、8時30分開始です。
早めに基地に到着したら、駐機場の航空機の写真を撮影して、その時が来るのを待ちましょう。
T-4ブルーインパルスは、いつ見ても美しいですね。
来年は、入間基地でもこの雄姿を見たいものです。
救助活動展示 ひゃくりん
救助活動展示で自衛隊員さんが、パラシュートで降下している際、百里基地キャラクター「ひゃくりん」のフラッグをなびかせていました。
このひゃくりんは、自衛隊員さんの自作だそうです。
とても素晴らしい出来栄えだと思います。
ブルーインパルス展示飛行
ダイヤモンド・ダーティーローパス
4機は、一定の間隔で離陸してダイヤモンドの隊形を作り、会場正面から着陸灯を点灯させて来場者に挨拶に来ます。
純白のスモークを曳きながら会場正面に進入してきました。
着陸等を点灯させての挨拶、これがダイヤモンド・ダーティー・ローパスです
挨拶が終わると、急上昇に移り、そのまま宙返りを行って、また、会場正面に戻ってきます。
5番機が会場正面に戻ってきました。
キャノピーに光が反射して、綺麗に輝いていました。(肉眼では見えませんが)
ファンブレイク
ファン・ブレイクは、4機の間隔が約1メートルという最も密集したダイヤモンド隊形を保って、
会場左手後方から進入してきます。
それぞれのパイロットの優れたテクニックとお互いの信頼関係があってこそ、密集隊形が組めます。
ファンブレイクの画像は、取得できていません。
次回、撮影して掲載しようと思います。
チェンジオーバーループ
縦一列の体型で進入した5機が皆様の目の前で360度の水平旋回を行います。
旋回の開始と同時に左右に大きく開いた傘型の隊形に変わり、会場を1周している間に、更に密集した傘型へと隊形を変化させます。
縦一列の隊形から傘型の隊形に移行し始めているところです。
傘型の隊形に変わりました。
インバーテッド・コンティニュアスロール
左手から5番機の進入し、インバーテッド・コンティニュアスロールを行います。
背面飛行と連続横転を行います。
背面飛行中のパイロットは、コックピット内で宙吊りとなりながら、正確に航空機をコントロールします。
すかさず、急上昇を開始した5番機は、宙返りをして、会場正面に戻り、連続3回ひねりを行います。
サンライズ
サンライズは、朝陽の光が射すような機動を行います。
傘型隊形を保ちながら、会場正面で雄大に散開します。
広がるスモークがとても綺麗です。
バーティカルクライムロール
会場左手方向から、5番機のバーティカルクライムロールを行います。
時速約800キロメートルの高速で進入する5番機は、ロールを行いながら、急上昇し、一気に地上約3,000メトールまで駆け上がります。
あっという間に小さくなって行きました。
スローロール
6番機は、スローロールと呼ばれるゆっくりとした横転を行います。
パイロットは、約10秒かけてゆっくり横転します。
このスローロールは、一見簡単そうに見えますが、優れた空中感覚と高度な操縦テクニックが必要とされます。
チェンジオーバーループ
会場正面上空のチェンジオーバーループです。
会場後方から縦一列の隊形で進入する4機が、大きな宙返りを開始すると同時にダイヤモンド隊形に形を変え、宙返りの後半で横転を行います。
ダイヤモンド隊形に変化しました。
この後、宙返りの後半、機首が真下を向いた時、右に大きく横転を行います。
バックトゥバック
この隊形は、背面飛行中の5番機に6番機が、胴体を合わせて編隊飛行を行う難易度の高い課目です。
まるで水面(みなも)に映しているような編隊飛行です。
このバックトゥバックは、ブルーインパルス創設50周年記念で創られた課目です
このような至近距離での飛行は、本当にパイロット同士の信頼関係がなければ、できない難易度の高い課目です。
レターエイト
レターエイトとは、その名の通り、横向きに8の字を描く課目です。
進入してきた4機編隊は、二つに分かれて旋回を開始し、それぞれが水平に円を描き、二つの円を
組み合わせて8の字を完成させます。
二つに分かれたT-4は、それぞれ円を描き始めます。
左に分かれた4番機は、右に分かれた他の三機が円を描き終わるまでに再集合します。4番機が、円を描き終わると、懸命に3機編隊を追いかけて行きます。
オポジットコンティニュアスロール
5番機6番機によるオポジットコンティニュアスロールです。
会場右手から5番機、左手から6番機が進入し、それぞれが連続横転を行いながら会場正面で交差します。
それぞれが時速約800km/h速さで同時に連続横転しながら、交差します。
秒間8コマのドライブモードで何とか5番機と6番機が交差する瞬間を捉えることができました。
4シップインバーテッド
4シップインバーテッドは、密集したダイヤモンド隊形で、会場上空を約100mの低高度で全機背面飛行のまま編隊飛行を行うものです。
背面飛行では、操縦桿の操作が逆になるので、高度な操縦テクニックが必要になります。
これだけの至近距離で飛行できるのは、パイロットの卓越した飛行技術によるものです。
バーティカルキューピッド
幸せと平和を願ってブルーインパルスが、日本一大きなハートマークを描きました。
5番機6番機がハートを描かき、すぐさま4番機が矢を貫いていきます。
ラインアブレストロール
1、2、3番機によるラインアブレストロールです。
ラインアブレストロールは、3機のT-4が、横一列の隊形を組んで、大きく横転します。
まるで3機のT-4が、一本の芯でつながっているように隊形を維持しながら横転していきます。
スリーシックスティ &ループ
5番機による360度水平旋回と、それに続く宙返りスリーシックスティ&ループです。
直径約900メートルの円を描くのに要する時間は、約20秒です。
この間、パイロットには、6倍もの重力加速度がかかっており、呼吸するのも困難な中で、正確に航空機をコントロールします。
5番機の後方には、旅客機が飛んでいます。
百里基地と茨城空港は、隣り合っていますので、このような光景が見られます。
ブルーインパルスが離陸する時も旅客機の離陸が終わってから離陸しますとアナウンスが入っていました。
いつもブルーインパルスを見ていて思うのですが、5番機が一番いろんなことをソロでやっているという印象を受けます。特に背面飛行が多いですね。
ワイドトゥデルタループ
5機のT-4が、幅の広い傘型隊形で進入し、宙返りを行なっている間に小さな傘型隊形へ形を変化させていきます。
5機のスモークが、バランス良く収束していく様子が美しいです。
デルタループ
6機のT-4が、デルタ隊形を保ったまま、宙返りを行うデルタループです。
6機のT-4により描かれる真っ白なスモークの帯が、直径約2,000メートルの雄大な円を
描いていきます
クリスマスツリーローパス
ブルーインパルスによる一足早いクリスマスプレゼント、クリスマスツリーローパスです。
6機全機が再集合し、三角形を2つ組み合わせて大きな木を型どった隊形で会場正面に進入してきます。
「各機の着陸灯が、木に飾られた星のようにきらびやかに輝きスモークがまるでコンコンと降り積もる雪のごとく美しく流れていく様子をご覧ください。」というアナウンスが会場に流れていました。
まるで詩人のような表現でした。
6機の隊形が、確かにクリスマスツリーのようになっています。
ボントンロール
ボントンロールは、6機全機が、デルタ隊形を保ったまま、一斉に横転する難易度の高い課目です。
パイロット全員の意志が通い合って初めて一糸乱れぬ編隊飛行が可能になります。
バーティカルキューバンエイト
5番機は、会場正面に回り込み、垂直に8の字を描いていきます。
まずは、インメルマンターンと呼ばれる上向きの宙返りを2回行います
頂点付近では、高度約2,500メートルに達し、速度は、失速ギリギリになります。
こののち、スプリットSと呼ばれる下向きの宙返りを同じように2回行い、綺麗な8の字を描いていきます。
スタークロス
スタークロスは、会場後方から進入した5機は、会場正面で急上昇し、5つの方向に散開しながら、
星型マークを描きます。
超広角レンズを用意していたのですが、スタークロスが、あまりにも大きくてカメラに収めることができませんでした。
iPhoneの広角レンズなら収めることができたかもしれません。
次回、態勢を整えて、リベンジしたいと思います。
大空に雄大な星を描くスタークロスは、ブルーインパルスのオリジナル課目です。
タッククロス
5番機と6番機によるタッククロスです。
タッククロスは、2機揃って背面飛行に入り、その姿勢から旋回を開始し、ギリギリの間隔ですれ違います。
すれ違った2機は、それぞれ滑走路上で急上昇し、横転しながら、地上約1500メートルまで一気に駆け上がります。
左右に急上昇して行った2機は、間髪を入れず、急降下に移り、再び会場正面に戻ってきます。
そして高度100メートルの低高度を背面飛行ですれ違います。
すれ違う直前の6番機です。
残念ながら、5番機と6番機が背面飛行ですれ違う決定的瞬間を逃してしまいました。
5番機の上に流れているスモークは、6番機が飛び去った後のものです。(笑)
ローリングコンバットピッチ
ローリングコンバットピッチは、ブルーインパルス伝統の課目です。
4機は、このまま着陸態勢に入ります。
4機のT-4が、エシェロンと呼ばれる斜め一列の隊形で進入し、上昇横転しながら編隊を解散し、4本の真っ白な半円を描いていきます。
コークスクリュー
5番機 6番機によるコークスクリューです。
背面飛行している5番機の周りを6番機が螺旋を描いていきます。
進入して参りました。会場正面にご注目ください。
T-4ブルーインパルスのオリジナル課目コークスクリューが、2022 百里基地航空祭の最後の課目でした。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
入間航空祭では、ブルーインパルスに会うことができず、百里基地まで追っかけていったという感じです。
初めての百里基地でしたが、行って良かったです。
特急にも乗れたし、ホテルでおいしい食事もいただくことができました。
ちょっとした小旅行が楽しめました。
ブルーインパルスの撮影に関しては、本当に久しぶりだったので、撮影のコツを忘れていて、最後まで昔の勘が戻りませんでした。
また、ブルーインパルスの撮影に向けて、カメラを新しく発注したのですが、納品時期が来年3月になると連絡が来て、断念。X-Pro2で挑むことになりました。
X-Pro2で航空機の撮影というイメージはないですよね。
来年こそは、新しい機材でブルーインパルスの撮影に臨みたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
百里基地航空祭のために前泊したホテル明建を次の記事で紹介しています。
ブルーインパルスのイベントスケジュールは、次の記事で紹介しています。
コメント